廃棄物の分類具体例3
(4) ペットボトル飲料の中身
ペットボトル飲料は,容器も中身も消費期限切れ等により家庭で排出されれば一般廃棄物です。中身は流しに捨てて,容器は,仙台市の場合,週一回の缶びんPETボトルの日に出します。
事業所,商店等で消費期限切れ等により廃棄される場合は,中身は,産業廃棄物の廃酸,廃アルカリとして処理することになります。もちろん容器は,廃プラスチック類です。
殆どの液状廃棄物は,強弱の違いはあっても酸性かアルカリ性です。pH7.00という中性の液体は存在しないと思って間違いありません。
従って,廃棄物処理法上は,中和の施設のある中間処理の許可を持った業者に処理を委託する必要があります。調理場やトイレに流して下水で処理する方法は,廃棄物処理法にはありませんから。
しかし,PETボトルの中身をそのように処理している事業所はないでしょう。
下水道の管理者が問題ないと判断すれば,違法とはならないでしょう。
BOD,CODの値は,はるかに低く,量も少ないわけですから下水処理するうえで問題にはなりません。
ところで,コンビニに出されたPETボトルの扱いはどうなるでしょう?
コンビニの事業活動で出たものですから,産業廃棄物の廃プラスチック類となります。
それを収集する業者は,許可を持った業者か,品物を販売した業者が,下取りとして持っていきます。下取りは,許可の無い業者でも収集運搬可能です。
平成5年3月31日に出された,「産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業の許可に係る廃棄物の処理及び清掃に関する法律適用上の疑義について」の問10の回答「新しい製品を販売する際に商慣習として同種の商品で使用済みのものを無償で引き取り、収集又は運搬する下取り行為については、収集運搬業の許可は不要」に基づくものです。(機関委任事務から法定受託事務になる際に,平成13年1月に廃止されていますが考え方は続いています。)