収集したし尿をトラックで貯溜槽へ運ぶ途中での出来事
ある夏の暑い日であった。
し尿を満載したトラックは,当時,道が舗装されていないため揺れが激しく,暑さもあり,樽からガスが臭いと共に溢れ出ていた。
トラックが道を急いで走っていたところ,スピード違反取り締まりの白バイに捕まってしまった。
そこで運転手は,機転を利かせ,慌てたふりをしながら「早く車を動かさないとガスが爆発してし尿が飛散ってしまう!」と言ったため,それを聞いた白バイの警察官はし尿がかかったら大変と思ったのか慌てて,「わかった,もういいから早く行きなさい!」
それで事なきを得たのであった。
我々からすればあの様な密閉状態の悪い樽で爆発など起こり得ないことが分かっているので,この様に言うこと自体考えられないことである。
警察官も騙されたふりをしたのか本当に騙されたのかは判らない。