森郷埋立地が整備(昭和46年)される以前の埋立地①
今回は,森郷埋立地が整備(昭和46年)される以前の埋立地の話である。
森郷(利府町)に本格的な埋立地が,整備される以前は,様々な窪地や池沼などに廃棄物を埋め立てていた。その頃の話である。
ごみの埋立てに使用する場所には,そこから有価物を集めてそれを売って生活をしている人が集まってきた。埋め立て場所には,一般の人も捨てに来るが,何といっても市の収集車から出るごみには良い物が人っているらしく,大分喜ばれた。フィリピンで問題になっていたスカベンジャーの先駆けみたいな人達である。
海岸に近い小牛沼(おごぬま)もその一つであった。ここへの埋め立ての大変な点は,沼の中の水対策であった。幸い,近くに貞山堀があったので,そこまで水路を掘って,埋め立てながらその水が貞山堀に流れ込むようにした。ただしその排水は有機物によって汚染されることになったが問題視されることはなかった。
(廃棄物資源循環学会誌 Vol.28 No.3 2017)