水銀廃棄物について②
2 水銀の大気排出量,利用の実態
これは,世界における水銀の大気排出量の実態です。
2010年時点の総量が,1,960tになっています。
水俣条約の規制の対象となっていない,零細規模の金採掘に伴うものが1/3以上を占めています。
日本ではどうでしょうか?
2014年時点で総量が17tと,世界の0.87%となっています。
廃棄物焼却炉からの排出は,全体の1/3となっており大きな割合を占めています。
日本では以前から利用量が少なかったのかと言えば,そうではありません。
昭和30年代後半から40年代初めにかけて,2,500tも利用していた時期があります。
傷口の消毒に使用していたマーキュロクロムや歯のアマルガム等です。
水銀体温計などは多くの家庭にありました。